こんはな〜🌺 利用者:凌霄花です♪
今日は、森鴎外の娘であり、小説家・エッセイストでもあった「森茉莉」さんの生誕日です。
森茉莉さんは、父の森鴎外氏からことのほか愛されて育った娘さんだったそう。
その溺愛ぶりは有名だったようで、茉莉さんが16歳になるまで、森鴎外は茉莉さんを膝の上に乗せて可愛がっていたとも言われています。
私が唯一読んだ森茉莉さんの作品は、「甘い蜜の部屋」という長編です。
主人公の「藻羅」という良家の娘は、多くの男をとりこにし、堕落させていく、不思議な、あるいは不可解な魅力を持っています。
モイラは、父・林作から、濃密な惜しみない愛を注がれ、魔性の女として成長していきます。
多くの男をとりこにし、堕落させ、その果てに死なせてしまったりしても、最後にモイラはいつも、父の林作の元へ、何事もなかったかのように戻っていくのです。
「モイラという魔性の女が、男をとりこにし、堕落させていく」という一連の流れは、耽美ですが、確実に、この現実にはありえない「ファンタジー」とでもいうべきもの。
「こんなこと、あるわけないんだよなぁ」
と思いながらも、読み進めていくうちに、主人公のモイラ、あるいは森茉莉さんの文章の魅力に引き込まれていくのです。
正直なことを言えば、「甘い蜜の部屋」は、文庫本とは言え、結構な厚みのある本ではあります。
しかも、森茉莉さんの文体は独特なところも多いので、好き嫌いの分かれやすい本だと思います。
でも、私は、優れた本であり、優れた物語であると思いました。
要は、「実際にこんなこと、あるわけがないでしょう?」と思って読み進めるわけです。
男を次々にとりこにし、破滅させていく魔性の女、つまり「Femme Fatale」。
そんな女性がいるわけがない、という前提で読み進めていくわけなんです。
ですが、読み進めていくうちに、
「本当の『魔性の女』というものは、計算ずくで全てをとりこにしていくのではなく、モイラのように、どこか薄ぼんやりとした世界で生きているものなのかもしれない」
ということに思い至る時が来るんですね。
全部を計算ずくで、狙った男をとりこにしていくのではなくて、本人にも「狙っている」という明確な意識がなくとも、男を溺れさせてしまうような女。
それこそが、「魔性の女」であると。
だからこそ、この「甘い蜜の部屋」という作品は、万人に受ける作品ではないとは思いますが、名作であるのだ、と思います。
描かれている状況がやや極端、かつ、ファンタジー的であるとはいえ、そういった極端かつ非現実的な状況にしか存在し得ない「美」というものを、現前せしめたという意味で、価値のある文学なのです。
なので、私は、森茉莉さんの文章、結構好きです💕
皆さんも、一度は、森茉莉さんの文章を読んでみてください。
もちろん、好き嫌いの分かれやすい文章ではあると思うので、途中で読むのをやめても全然構わないので……試し読みで冒頭だけでもいいので……読んでみていただきたいです……。
それでは、今日はここまで。
お読みいただき、ありがとうございました!
そして、今日も、皆さんが、素敵な1日を過ごせますようにm(_ _)m


